シリーズで学ぶ最新知識
産婦人科に直面する感染症の最新知識 3.ジカウイルス感染症―特に性行為感染と母子感染について―
忽那 賢志
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1国立国際医療研究センター国際感染症センター
pp.1157-1162
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000122
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ジカウイルス感染症は,罹患者自身に起こす症状は軽微であるが,妊婦が妊娠第一期に罹患することで小頭症のリスクが高くなることがわかり公衆衛生上大きな問題となっている。早期に診断し,患者に適切な期間性交渉を控える(または必ずコンドームを使用する)ことを指導し,また国内でヒトスジシマカに吸血されることを避ける防蚊対策を指導することが重要であり,臨床医は,発熱や皮疹を主訴に受診した患者に対して海外渡航歴を聴取する習慣を持ち,ジカウイルス感染症患者を見逃さないように心がけたい。
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