シリーズで学ぶ最新知識
産婦人科に直面する感染症の最新知識 7.梅毒
野口 靖之
1
Y. Noguchi
1
1愛知医科大学産婦人科
pp.81-85
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000315
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梅毒は,梅毒トレポネーマによる感染症であり,性行為が主な感染経路である。また,母子感染の原因菌として重要であり,胎児が母体内で胎盤を通して感染したものを先天梅毒と称する。また,わが国における梅毒発生動向は顕著な増加傾向にあり,社会問題になっている。梅毒は耐性菌が存在せず,ペニシリンの経口投与により治療可能である。妊婦梅毒は,経胎盤感染により胎児への感染が成立するため,妊娠16~20週以前に治療を終える必要がある。さらに,HIV感染症に梅毒が合併することがあるため,十分な説明を行った後にHIV感染症検査を行う。また,梅毒は,感染症法において5類感染症に分類されており,都道府県知事に7日以内に届け出る。
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