特集 小児の特発性以外の肺高血圧
6.高地での肺高血圧
中西 敏雄
1
1若松河田クリニック
pp.1150-1155
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003629
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低酸素状態で肺血管は収縮する.肺動脈収縮が肺全体に起こると肺動脈圧は上昇する.高地では酸素分圧が下がるので,低酸素状態となり,肺動脈圧は上昇傾向となる.高地に生まれながらに住む人々は,高地の低酸素状態に順応していて,肺動脈圧は平地に暮らす人々とくらべ若干高い程度である.ただまれに肺高血圧の基準にあてはまる人々が存在する.高地に住む小児の心肺機能も正常範囲である.平地に住む人が急に高地に移動した場合には,肺血管収縮による肺高血圧,肺水腫,高山病となることがある.

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