特集 小児科医が知っておくべき エピジェネティクスの基本知識
4.アレルギー疾患
小林 靖子
1,2
,
滝沢 琢己
1,2
1群馬大学医学部附属病院小児科
2群馬大学大学院医学系研究科小児科学
キーワード:
DNAメチル化
,
エピゲノムワイド関連解析
,
EWAS
,
人工知能
,
AI
,
分子標的薬
,
エピジェネティック時計
Keyword:
DNAメチル化
,
エピゲノムワイド関連解析
,
EWAS
,
人工知能
,
AI
,
分子標的薬
,
エピジェネティック時計
pp.462-470
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002567
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
アレルギー疾患は,遺伝的素因に環境因子が複雑に作用して発症する多因子疾患である.エピジェネティクスは,アレルギー疾患において環境因子が疾患発症に作用するメカニズムとして注目されてきた.分子生物学的解析技術とバイオインフォマティクスの進歩により,アレルギー疾患においても大規模コホートでのエピゲノムワイド関連解析(EWAS)が行われてきた.疾患発症において,妊娠母体が受ける環境因子や,胎内・胎外で受ける児の環境因子がエピジェネティクスに与える重要性が明らかとなってきた.今後は,マルチオミックスや人工知能を利用した,新たな発症メカニズムの解明や治療標的分子の発見による治療薬の開発・応用が期待される.
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.