今月の主題 エピジェネティクスと臨床検査
疾病とエピジェネティクス
小児アレルギーとエピジェネティクス
小林 靖子
1
,
荒川 浩一
1
,
森川 昭廣
2
Yasuko KOBAYASHI
1
,
Hirokazu ARAKAWA
1
,
Akihiro MORIKAWA
2
1群馬大学大学院医学系研究科小児科学分野
2希望の家附属北関東アレルギー研究所
キーワード:
エピジェネティクス
,
アレルギー疾患
,
DNAメチル化
,
ヘルパーT細胞
Keyword:
エピジェネティクス
,
アレルギー疾患
,
DNAメチル化
,
ヘルパーT細胞
pp.675-678
発行日 2008年6月15日
Published Date 2008/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101624
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近年アレルギー疾患患者は増加している.その発症には遺伝的背景に加え,環境因子の変化が複雑にかかわっていることが予想される.エピジェネティクスとはゲノムDNAの後天的な修飾・制御によって,ゲノム情報を活用する高次の生体システムである.アレルギー疾患のように遺伝的因子や環境因子のような異なる複数の病因が同時に関与する疾患で,エピジェネティクスはその二者の橋渡しをする要素としても注目されている.また,主要免疫担当細胞であるヘルパーT細胞の分化やアレルギー疾患発症に深く関与していることが明らかになってきた.
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