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特集 精神疾患診療へのデジタルツールの活用
精神疾患患者に対する非薬物療法におけるデジタルツールの開発の流れと展望
Current Trends and Prospects in the Development of Digital Tools for Non-Pharmacological Treatment of Patients with Psychiatric Disorders
古川 渉太
1,2
,
木下 翔太郎
2
,
岸本 泰士郎
2
Shota Furukawa
1,2
,
Shotaro Kinoshita
2
,
Taishiro Kishimoto
2
1慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室
2慶應義塾大学医学部ヒルズ未来予防医療・ウェルネス共同研究講座
1Keio University School of Medicine, Department of Neuropsychiatry, Tokyo, Japan
2Keio University School of Medicine, Hills Joint Research Laboratory for Future Preventive Medicine and Wellness
キーワード:
非薬物療法
,
non-drug therapies
,
デジタルツール
,
digital tools
,
プログラム医療機器
,
programmed medical devices
,
SaMD
,
人工知能
,
artificial intelligence
,
AI
Keyword:
非薬物療法
,
non-drug therapies
,
デジタルツール
,
digital tools
,
プログラム医療機器
,
programmed medical devices
,
SaMD
,
人工知能
,
artificial intelligence
,
AI
pp.5-11
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670010005
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抄録
精神疾患治療において薬物療法は中心的な役割を果たしているが,治療抵抗性の患者や副作用による忍容性などが課題となっている。近年,非薬物療法が注目され,特にAI技術やウェアラブルデバイスなどのデジタルツールを活用した個別化医療の研究が盛んになっている。これらのデジタルツールは,患者のリアルタイムなモニタリングや症状の予測を可能とすること,日常生活のデータを基に精神疾患の微細な症状変化を捉えられることから,予防医療の文脈においても活用が期待されている。しかし,デジタルツールの普及には倫理的・法的・社会的な課題も伴い,データのプライバシー保護やデジタル格差への対応が重要視されている。今後は技術の進展とともにこれらの課題に取り組み,精神科医療のさらなる発展が期待される。
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