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当院における炎症性腸疾患合併妊娠の検討
-――小児科医の立場から
佐々木 吉明
1
,
梶野 浩樹
1
1JA北海道厚生連網走厚生病院小児科
キーワード:
炎症性腸疾患
,
妊娠
,
寛解
,
活動期
,
生ワクチン
Keyword:
炎症性腸疾患
,
妊娠
,
寛解
,
活動期
,
生ワクチン
pp.1163-1166
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002318
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[目的]炎症性腸疾患(IBD)合併妊娠症例の増加が予想される.出生児を診療する小児科医の立場から留意点を明らかにする.[方法]2017年1月~2021年12月の4年間に当院で管理したIBD合併妊娠母体を後方視的に検討.[結果]母体の疾患は,潰瘍性大腸炎(UC)1例(2分娩),Crohn病(CD)2例(3分娩).UC症例は第1子妊娠中に発症し寛解導入後に早産低出生体重児を分娩した.CD 2症例は生物学的製剤を継続で寛解を維持し分娩した.出生児1例に対してロタウイルスワクチンを接種したが有害事象は認めなかった.[結論]IBDが妊娠中活動期の場合は出生児に異常が起きる可能性があり,妊娠中の母体の治療状況と病期を把握する必要がある.
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