特集 小児呼吸器――最近のトピックス
4.乳幼児喘息の診断と治療
-――小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2020をふまえて
吉原 重美
1
1獨協医科大学医学部小児科学
キーワード:
乳幼児喘息
,
JPGL2020
,
診断的治療
,
長期管理薬
,
フェノタイプ
Keyword:
乳幼児喘息
,
JPGL2020
,
診断的治療
,
長期管理薬
,
フェノタイプ
pp.844-853
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002246
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小児の喘息の多くが乳幼児期に発症する.JPGL2020では,5歳以下の反復性喘鳴のうち,24時間以上続く明らかな呼気性喘鳴を3エピソード以上繰り返し,β2刺激薬吸入後に呼気性喘鳴や努力性呼吸・酸素飽和度(SpO2)の改善が認められる場合に「乳幼児喘息」と診断する.さらに,呼気性喘鳴を認めるが,β2刺激薬に反応が乏しい症例に対しては,長期管理薬による「診断的治療」を用いて「乳幼児喘息」と診断できる.乳幼児の長期管理薬は,吸入ステロイド薬やロイコトリエン受容体拮抗薬が主であるが,5歳以上では,吸入ステロイド薬/長時間作用性β2刺激薬配合剤も保険適用があり有用である.
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