特集 クリニックにおける乳幼児喘息のプライマリ・ケア
1.小児の喘息における乳幼児喘息の位置づけ
吉原 重美
1
,
福田 啓伸
1
1獨協医科大学医学部小児科学
キーワード:
乳児喘息
,
乳幼児喘息
,
診断的治療
,
IgE関連喘息
,
非IgE関連喘息
Keyword:
乳児喘息
,
乳幼児喘息
,
診断的治療
,
IgE関連喘息
,
非IgE関連喘息
pp.1251-1256
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000563
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「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017」(JPGL2017)では,5歳以下の反復性喘鳴のうち,明らかな24時間以上続く呼気性喘鳴を3エピソード以上繰り返し,β2刺激薬吸入後に呼気性喘鳴や努力性呼吸・酸素飽和度(SpO2)の改善が認められる場合に「乳幼児喘息」と診断する.さらに,乳幼児は学童期以降と比較して解剖学的・生理学的に異なるため,β2刺激薬に反応が乏しいものの呼気性喘鳴を認める症例に対しても,「診断的治療」を用いて「乳幼児喘息」と診断できることに改訂された.本稿では,JPGL2017に準拠しつつ,乳児喘息と乳幼児喘息の違い,乳幼児喘息の特徴・病態・発症要因・診断・推移,喘鳴性疾患の病型分類(フェノタイプ)について言及する.
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