綜説
骨形成不全症の病型分類,症状,治療
窪田 拓生
1
1大阪大学大学院医学系研究科小児科学
キーワード:
骨形成不全症
,
骨折
,
コラーゲン
,
遺伝性疾患
,
ビスホスホネート薬
Keyword:
骨形成不全症
,
骨折
,
コラーゲン
,
遺伝性疾患
,
ビスホスホネート薬
pp.421-429
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002132
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骨形成不全症は易骨折性,骨変形,低骨密度を特徴とする遺伝性疾患であり,その表現型は幅がある.骨形成不全症の原因遺伝子は主にⅠ型コラーゲンをコードするCOL1A1,COL1A2であるが,近年さまざまな原因遺伝子が同定されており,その原因としてⅠ型コラーゲンの折りたたみや翻訳後修飾,細胞内輸送,小胞体ストレス,蛋白合成品質管理,骨芽細胞分化,骨石灰化にかかわる分子が含まれる.病型には遺伝学的分類と臨床的分類がある.内科的治療としてビスホスホネート薬がよく用いられるが重症例には効果が十分ではない.近年,骨形成不全症の病態,Ⅰ型コラーゲンの生合成過程が明らかになってきており,病態に即した治療法の開発が望まれる.
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