診療
学校心臓検診で指摘された無症候性心室期外収縮における心機能低下への影響
中川 亮
1
,
藤田 修平
1
,
上野 和之
1
,
嶋尾 綾子
1
,
東山 弘幸
1
,
二谷 武
1
,
五十嵐 登
1
,
畑崎 喜芳
1
1富山県立中央病院小児科
キーワード:
心室期外収縮
,
学校心臓検診
,
心電図検査
,
心機能低下
Keyword:
心室期外収縮
,
学校心臓検診
,
心電図検査
,
心機能低下
pp.431-436
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002133
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学校心臓検診で心室期外収縮(PVC)を指摘された症例の心機能低下およびそのリスク因子を検討した研究は少ない.そこで今回われわれは,従来報告されているPVCによる心機能低下のリスク因子の有用性について検討した.対象は学校心臓検診でPVCを指摘された小学1年生46例と中学1年生45例で,心機能および心機能低下のリスク因子と報告されているQRS幅150ms以上,連結期(CI)365ms以下,PVC頻度10%以上を満たす頻度を検討した.その結果,QRS幅150ms以上,CI 365ms以下,PVC頻度10%以上を満たした症例はそれぞれ12.7%,6.3%,6.2%であったが,心機能低下例はなかった.従来のPVCによる心機能低下のリスク因子では小児の無症候性PVCにおいて心機能低下の予測は困難であると考えられた.
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