連載 印象に残ったリハビリテーション事例
骨形成不全症の長期フォロー例
鄭 健錫
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1神奈川リハビリテーション病院リハビリテーション科
キーワード:
骨形成不全症
,
Sillence分類
Keyword:
骨形成不全症
,
Sillence分類
pp.1012-1014
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101365
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骨形成不全症は,リハビリテーション医としてそれほど多く接する疾患ではない.私は,医学部の教育過程でもosteogenic imperfecta(骨形成不全),blue sclera(青色強膜)の単語が頭に残っていた程度で,青色強膜と骨変形の有無によるSillence分類も知らず,軽症から重症まで個々の例により症状が大きく違うことも知識としてなかった.およそ20年前に初めて,この疾患に接して,リハビリテーション医として,ADL向上や装具,車いすなどの具体的な処方をすることはできたが,患者の単身生活が可能になるとは想像しなかった.しかし,3年弱の更生施設入所期間に多くのスタッフが関わり,生活訓練,環境整備をすることで単身生活を実現することができた.この患者は,施設を退所後,数回の骨折治療のために当院に入退院したことはあったが,この7,8年は直接のかかわりはなかった.しかし,2007年に医学的評価と体幹・長下肢装具の作製を目的に当院で再受診となった.
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