発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008178559
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ビスホスホネート治療を行った骨形成不全症9例(男3例・女6例、平均6.9歳)の成績を報告した。治療法はパミドロン酸二ナトリウム1.0mg/kgを月1回6ヵ月連続静注、6ヵ月休薬を1クールとした。治療開始からの期間は平均5.4年、治療クールは平均3.2回であった。腰椎骨密度のz値(同年齢平均との比較値)は、治療前-4.8SD、1クール後-3.8SD、2クール後-3.3と有意に増加した。改善率は1クール目23%、2クール目13%、3クール目10%と低下したが、改善率を個別に分析すると、2例は改善率5%以上を維持していた。骨折頻度は治療前2年間が1.9回/年、治療後0.6回/年と有意に減少した。また、治療開始後に施行した矯正骨切り術10例と新規骨折22例において、30例はいずれも3ヵ月以内に骨癒合を認めた。骨成長に関しては、健常児に比較して-4.3SDの低身長を呈していたが、治療開始後の成長曲線は同等の傾きとなっていた。大腿骨長の成長曲線も健常児と成長率に差はなく、投薬期と休薬期での比較でも有意差はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008