綜説
先天性中枢性低換気症候群と横隔膜ペーシング
山田 洋輔
1
1東京女子医科大学東医療センター新生児科
キーワード:
先天性中枢性低換気症候群
,
CCHS
,
横隔膜ペーシング
Keyword:
先天性中枢性低換気症候群
,
CCHS
,
横隔膜ペーシング
pp.589-596
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001755
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先天性中枢性低換気症候群は,呼吸障害を伴わない重篤な低換気が遷延する疾患である.生涯にわたる人工呼吸管理が必要であり,いかに低換気になるのを防ぐかが予後改善に重要である.乳幼児期は気管切開からの人工呼吸で確実に呼吸管理を行い,学童期以降では症例によっては非侵襲的人工呼吸に切り替えることができる.呼吸管理法の一つとして,2019年に横隔膜ペーシングの保険適用が認められた.横隔膜ペーシングは,覚醒時にも低換気のある症例にとっては有効な治療手段となる.また,人工呼吸器からの離脱や気管切開の閉鎖という生活の質向上にも寄与する可能性もある.今後,症例が蓄積され,広く普及されることが期待される.
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