特集 日常診療で先天代謝異常症を見逃さないために
5.シトリン欠損症
田中 藤樹
1
1国立病院機構北海道医療センター小児科/小児遺伝代謝センター
キーワード:
シトリン
,
NICCD
,
FTTDCD
,
CTLN2
,
SLC25A13
Keyword:
シトリン
,
NICCD
,
FTTDCD
,
CTLN2
,
SLC25A13
pp.1387-1393
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001477
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シトリン欠損症は新生児スクリーニング時,NICCD,適応・代償期,CTLN2の4つのステージで症状,検査所見が異なり,またすべての症例が全ステージを経るわけでもないため,見逃される可能性が常にある.少なくともNICCDでみられる胆汁うっ滞,体重増加不良に対して,検査所見が自然軽快するままに未診断としないことが望まれる.最終的に遺伝子解析でSLC25A13遺伝子の両アレルに病因変異を認めれば確定診断となる.また,ひとたびシトリン欠損症と診断された場合は,CTLN2への進行を生涯にわたって注意していく必要がある.
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