特集 溶連菌感染症を見直す
6.リウマチ熱と溶連菌感染後反応性関節炎
重盛 朋子
1
1日本医科大学小児科
キーワード:
A群溶連菌
,
リウマチ熱
,
溶連菌感染性反応性関節炎
,
リウマチ性心疾患
Keyword:
A群溶連菌
,
リウマチ熱
,
溶連菌感染性反応性関節炎
,
リウマチ性心疾患
pp.1541-1546
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000630
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リウマチ熱(RF)と溶連菌感染後反応性関節炎(PSRA)はいずれも溶連菌感染後に関節炎を生じる疾患であるが,発症形式や関節炎の症状に相違点があることから,同一疾患の表現型の違いであるか,異なる疾患であるか議論が続いている.RFで問題となるのは心炎合併によるリウマチ性心疾患の発症であり,急性期を過ぎた後も溶連菌感染予防の抗菌薬投与が長期間行われる.PSRAにおいても二次予防や心炎の発症に注意した長期フォローが推奨されている.RFは激減しているが,溶連菌感染の流行に伴い,PSRAとともに患者数が増加している傾向もみられることから,2つの疾患を正しい知識をもって診断治療にあたることが重要である.
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