症例
急性リウマチ熱および若年性特発性関節炎との鑑別に苦慮した溶連菌感染後反応性関節炎の1女児例
小山石 隼
1
,
中村 多一郎
,
江渡 修司
,
八木 弘子
,
敦賀 和志
1三沢市立三沢病院 小児科
キーワード:
Amoxicillin
,
C-Reactive Protein
,
Interleukin-6
,
Interleukin-8
,
Prednisolone
,
関節炎-若年性
,
股関節
,
MRI
,
鑑別診断
,
リウマチ熱
,
連鎖球菌感染症
,
関節炎-反応性
Keyword:
Arthritis, Juvenile
,
C-Reactive Protein
,
Diagnosis, Differential
,
Hip Joint
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Interleukin-6
,
Arthritis, Reactive
,
Interleukin-8
,
Prednisolone
,
Streptococcal Infections
,
Amoxicillin
,
Rheumatic Fever
pp.268-272
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2019142799
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6歳女児。約1週間前からの右股関節痛と右膝関節痛を主訴とした。血液検査で炎症反応を認め、免疫学的検査でIgG、ASO、ASKの上昇を認めた。血液培養は陰性であった。抗菌薬で炎症反応が改善せず、化膿性関節炎は否定的であった。また、発熱や皮疹、リンパ節の腫脹や肝脾腫などの全身症状に乏しく、急性リウマチ熱や溶連菌感染後反応性関節炎(PSRA)、少関節型の若年性特発性関節炎(JIA)を疑った。NSAIDsを投与したが、疼痛の改善に乏しく、発熱とCRP値の上昇を認めた。全身型JIAを疑い、プレドニゾロンを投与したところ、解熱、関節症状の消失、CRPの陰性化、ASOの改善を認めた。また、最も病勢が強かった第14病日のサイトカインプロファイルでIL-6のみが上昇していた。第53病日に軽快退院となり、第136病日にプレドニゾロンを終了した。終了後1ヵ月にIL-6の改善を認めた。以上より、PSRAと総合診断した。
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