綜説
抗体産生不全症の多様性
金兼 弘和
1
,
岡本 圭祐
1
,
星野 顕宏
1
1東京医科歯科大学大学院発生発達病態学分野(小児科)
キーワード:
B cells
,
hypogammaglobulinemia
,
primary antibody deficiency
,
primary immunodeficiency disease
,
whole exome sequencing
Keyword:
B cells
,
hypogammaglobulinemia
,
primary antibody deficiency
,
primary immunodeficiency disease
,
whole exome sequencing
pp.407-416
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000402
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抗体産生不全症は骨髄から末梢におけるB細胞分化過程のどこかに欠陥があるために発症する原発性免疫不全症であり,低ガンマグロブリン血症を伴い,細菌に対して易感染性を呈することが多い.原発性免疫不全症では免疫機構の破綻により,易感染性のみならず,悪性腫瘍,自己免疫疾患,自己炎症性疾患,アレルギーの合併もしばしば認められる.全エクソーム解析等の解析技術の進歩によって原発性免疫不全症において数多くの原因遺伝子が同定されてきている.本稿では最近新たに同定された抗体産生不全症を中心に解説し,その多様性を理解してもらいたい.
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