特集 あらためて見直すRSウイルス感染症
4.RSウィルス感染症の臨床像と合併症
水上 愛弓
1
1国立国際医療研究センター小児科
キーワード:
respiratory syncytial virus
,
RSウィルス
,
細気管支炎
,
無呼吸
,
反復性喘鳴
Keyword:
respiratory syncytial virus
,
RSウィルス
,
細気管支炎
,
無呼吸
,
反復性喘鳴
pp.375-378
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000397
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RSウイルス感染症は乳幼児におけるウイルス性下気道感染症のなかで最も頻度の高い原因ウイルスであり,ほとんどすべての児が2歳までに罹患するとされている.最も特徴的な病型は細気管支炎であるが,中耳炎の合併や,乳児期早期の感染では突然死につながる無呼吸を発現する可能性,抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)の合併にも注意が必要である.さらには,重症細気管支炎で入院した児の半数が反復性喘鳴をきたすことが複数の観察研究で報告されていること,乳幼児の突然死には少なからずRS脳炎・脳症が含まれていると推測されていることにも留意が必要である.
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