特集 あらためて見直すRSウイルス感染症
3.RSウイルス感染症の診断
本村 良知
1
,
大賀 正一
1
,
古田 貴士
2
,
長谷川 俊史
2
,
今留 謙一
3
1九州大学大学院医学研究院成長発達医学分野
2山口大学大学院医学系研究科小児科学
3国立成育医療研究センター・高度感染症診断部
キーワード:
respiratory syncytial virus
,
rapid antigen detection
,
real-time polymerase chain reaction
,
human metapneumovirus
,
severe bacterial infection
Keyword:
respiratory syncytial virus
,
rapid antigen detection
,
real-time polymerase chain reaction
,
human metapneumovirus
,
severe bacterial infection
pp.369-374
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000396
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RSウイルスは主に冬季に流行する乳幼児の下気道感染症の主要な原因ウイルスである.臨床症状や疫学的状況からRSウイルス感染症を疑うが,他の気道感染を起こすウイルスでも類似した症候を示すため,鑑別には病原体診断が必要となる.
病原体診断には,ウイルス分離,抗原検査,遺伝子定量検査等がある.遺伝子定量検査のリアルタイムPCR法は現在の検査のなかでは最も感度が高いが,簡便性と迅速性という点ではウイルス抗原検出法を用いた迅速キットのほうに分がある.
本稿では,RSウイルス感染症の病原体診断および細菌との共感染やヒトメタニューモウイルス感染症との鑑別について検討し記述する.
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