症例
遺伝性血管性浮腫の母児例
杉山 洋平
1
,
佐藤 洋明
2
,
橋村 知波
3
,
堀内 孝彦
4
,
河野 惇子
1
,
永井 康平
1
,
高木 健次郎
2
,
市橋 光
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター小児科
2自治医科大学附属さいたま医療センター周産期科
3国立病院機構九州医療センター臨床研究センター
4九州大学病院別府病院免疫・血液・代謝内科
キーワード:
遺伝性血管性浮腫
,
C1インヒビター
,
ベリナート® P
,
新生児
,
妊婦
Keyword:
遺伝性血管性浮腫
,
C1インヒビター
,
ベリナート® P
,
新生児
,
妊婦
pp.337-341
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000379
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遺伝性血管性浮腫(hereditary angioedema:HAE)はまれな疾患で,主にC1インヒビター(C1-INH)遺伝子異常によるC1-INHタンパクの減少や機能異常により,体の各所に繰り返し発生する非掻痒性の浮腫を特徴とする疾患である.特定の抗原や,再現性のある誘因は少なく,突発的に発作を起こす.浮腫は皮膚または粘膜の深層に起こる限局性浮腫で,重症発作である喉頭浮腫は呼吸困難を呈し,無治療の場合は30%の死亡率とされる.われわれはHAEを合併した母体から出生し,HAEと遺伝子診断した症例を経験したので報告する.
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