増大号特集 正しく指示する食事指導・食事療法
21.先天代謝異常症
新宅 治夫
1
1大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学分野
キーワード:
アミノ酸代謝異常症
,
高アンモニア血症
,
有機酸血症
,
脂肪酸代謝異常症
,
糖代謝異常症
Keyword:
アミノ酸代謝異常症
,
高アンモニア血症
,
有機酸血症
,
脂肪酸代謝異常症
,
糖代謝異常症
pp.1537-1545
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000236
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先天代謝異常症の栄養管理で重要なことは,アミノ酸および脂肪酸はエネルギー需要が増す時,すなわち感染症による発熱や下痢嘔吐による飢餓状態では異化が亢進するため,これらの代謝異常症ではまずブドウ糖の投与によりタンパクや脂肪の分解を押さえる必要がある.急性期にはブドウ糖の点滴が必要であるが,日頃から空腹を避け異化を押さえるような栄養管理を心がけることが肝要である.このことはシトリン欠損症や一部の糖代謝異常症を除いてすべての先天代謝異常症の食事治療に共通の概念である.
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