Japanese
English
臨床
新鮮腰椎分離症における腰椎分離角度に影響を与える因子の検討
Factors influencing lumbar spondylolysis angle in fresh lumbar spondylolysis
渡辺 知真
1
,
石川 徹也
1
,
杉山 貴哉
1
,
氷見 量
1
Kazuma WATANABE
1
1静岡みらいスポーツ・整形外科
キーワード:
Fresh lumbar spondylolysis
,
Spondylolysis fracture angle
,
Facet joint angle
Keyword:
Fresh lumbar spondylolysis
,
Spondylolysis fracture angle
,
Facet joint angle
pp.1555-1559
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003640
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:新鮮腰椎分離症における腰椎分離角度(SFA)に影響を与える因子を明らかにすることを目的とした。対象は2015年3月から2022年12月の間に,MRIにて新鮮腰椎分離症と診断されたもののうち,CTにて骨折線が同定可能な初期例,進行期例で第4・第5腰椎の単椎体発生例,対側陳旧性分離がないものとした。SFAは,回旋動作を伴うスポーツでは矢状面に,伸展動作を伴うスポーツでは水平面に近くなるため,投球やバッティング動作,アタック動作など回旋動作を伴う野球とバレーボールを回旋スポーツ群とし,スプリント動作など伸展動作を伴う陸上競技のトラック種目を伸展スポーツ群とした。両群合わせて103例131カ所について,① SFAと腰椎椎間関節角度(FJA)の関係,② スポーツ種目ごとのSFAの比較,③ SFAに影響を与える因子を検討した。SFAとFJAの間に相関関係は認められなかった。伸展スポーツ群は回旋スポーツ群と比較しSFAが有意に小さかった(p<0.01)。SFAに影響を与える因子としてスポーツ種目が抽出された(p=0.009)。SFAを測定することで,運動中のどの動作が腰椎分離症発生のリスクとなっているかを推察でき,リハビリテーション内容を考案するための一助となると考えられる。

Copyright © 2025, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.

