Japanese
English
臨床
新鮮腰椎分離症発生に影響する身体機能の検討
-―高校サッカー選手の前向き調査―
Investigation of physical functions affecting the occurrence of fresh lumbar spondylolysis
;prospective study of high school soccer players
氷見 量
1
,
石川 徹也
1
,
杉山 貴哉
1
,
渡辺 知真
1
Ryo HIMI
1
1静岡みらいスポーツ・整形外科
キーワード:
Fresh lumbar spondylolysis
,
Soccer player
,
Prospective study
Keyword:
Fresh lumbar spondylolysis
,
Soccer player
,
Prospective study
pp.1225-1231
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003544
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要旨:高校サッカー選手における新鮮腰椎分離症発生に影響する身体機能を前向きに検討した。対象は当院よりトレーナーを派遣している高校サッカーチーム選手のうち,2018年10月に当院主催のメディカルチェックに参加した31名である。そのうち,1年間の追跡の結果,新鮮腰椎分離症を発生したものは3名確認できた。新鮮腰椎分離症を発生した群(LS群)と発生していない群(non-LS群)における基本情報,身体所見を比較検討した。基本情報では,身長,体重は,LS群はnon-LS群と比較して有意に低値を示した(p<0.05,p<0.01)。身体所見では,LS群はnon-LS群と比較して右胸椎回旋可動域が大きい傾向であった。前向き調査において,筋柔軟性低下や関節可動域制限といった身体機能低下は,新鮮腰椎分離症の発生要因に特異的な所見ではない可能性があることが示された。一方で,LS群では発生時に大腿四頭筋の筋柔軟性が発生前と比較して悪化していた。日々のコンディショニングが重要と考えられた。

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