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特集 骨転移診療のすゝめ―現状と課題
骨転移を疑ったときのfirst aid
-―レジデントもここまではやっておこう!―
First aid for suspected bone metastasis;orthopaedic surgery residents should practice these points !
松山 太祐
1
,
今西 淳悟
1
,
時崎 暢
1
,
佐藤 健二
1
,
河野 博隆
1
Taisuke MATSUYAMA
1
1帝京大学医学部,整形外科学講座
キーワード:
Bone metastasis
,
Tumor marker
,
Prophylactic intramedullary nailing
Keyword:
Bone metastasis
,
Tumor marker
,
Prophylactic intramedullary nailing
pp.861-871
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003036
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要旨:がん患者の長期生存が見込まれる昨今において,整形外科医が積極的に骨転移診療に関わることが望まれている。骨転移を疑う症例を診察する場合は,骨病変の評価と原発巣の検索を並行して進める。病歴聴取,身体診察,血液検査,画像検査の順に診察を行い,診断や緊急性の判断に有用な情報を迅速に収集しながら,MirelsスコアやSINS,新Katagiriスコアを用いて骨病変と全身状態を評価する。各骨転移病変への治療方針は,予想される生命予後を考慮して決定する。がん種によりがん治療は大きく異なるため,原発巣診療科との連携が重要である。社会復帰や心理的サポートも必要であり,他診療部門と連携し,包括的な視点から治療方針の検討をしていく。チーム医療が要求される骨転移診療において,整形外科医はがん診断の窓口とも,劇的にADLとQOLを改善するゲームチェンジャーともなりうる。様々な症例を経験して治療の幅を広げることが望ましい。
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