Japanese
English
特集 軟部肉腫の治療update
軟部肉腫の治療総論
Treatment overview of soft tissue sarcomas
今西 淳悟
1
,
松山 太祐
1
,
佐藤 健二
1
,
時崎 暢
1
,
阿部 哲士
1
,
河野 博隆
1
Jungo IMANISHI
1
1帝京大学医学部,整形外科学講座
キーワード:
Soft tissue sarcoma
,
Wide resection
,
Multidisciplinary treatment
Keyword:
Soft tissue sarcoma
,
Wide resection
,
Multidisciplinary treatment
pp.219-229
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002055
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:軟部肉腫は,発生頻度がまれな希少がんでありながら,あらゆる年代に多数の組織型が発生する不均一な集団である。疾患の希少性に加えて,薬物療法や放射線照射が効きづらいことも相まって,長い間,手術のみが治療の根幹と考えられてきた。ところが,近年の医療の進歩により,少しずつ様相が異なってきている。まず,薬物療法や放射線照射を,局所再発や遠隔転移のリスクの高い症例に対して,手術の補助治療として用いる考え方が広まってきた。また,本邦では,切除不能例に対する重粒子線治療の適応も広がり,転移を有する症例に使用できる薬剤も増えてきている。さらには,組織型やがんゲノム検査の結果に基づいて薬物治療を選択することも広がりつつある。がんと共存する時代の中では,単に病気を治すという考え方だけでは足りず,第4の治療として緩和ケア・支持医療の役割も大きい。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.