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特集 脊椎脊髄外科の最近の進歩
Ⅱ.各種疾患に対する治療法・モダリティ
転移性脊椎腫瘍に対する治療
転移性脊椎腫瘍に対する集学的治療
Multidisciplinary treatment for spinal metastasis
角谷 賢一朗
1
,
酒井 良忠
2
,
由留部 崇
1
,
張 鐘穎
1
,
黒田 良祐
1
,
西田 康太郎
1
Kenichiro KAKUTANI
1
,
Yoshitada SAKAI
2
1神戸大学大学院医学研究科,整形外科
2同上,リハビリテーション機能回復学
キーワード:
Spinal metastasis
,
Cancer board
,
Multidisciplinary treatment
Keyword:
Spinal metastasis
,
Cancer board
,
Multidisciplinary treatment
pp.567-574
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000870
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要旨:高齢化社会とがん診療の発展により骨転移を有する “がんサバイバー” が増加している。近年,円滑ながん集学的治療のために,転移性脊椎腫瘍に対する効率的な集学的治療の確立が急がれている。転移性脊椎腫瘍に対する治療は,第一選択である放射線治療や骨修飾薬による保存的治療のほか,椎体形成術やPPSによるMISt手術など低侵襲手術や後方除圧固定術の外科的治療が挙げられる。これらは原疾患の病勢,局所の病態に応じて選択されるが,時間とともに病状は悪化し局所腫瘍も増大する。また,癌腫により放射線感受性は異なり,化学療法や骨修飾薬の効果も変化するため,単一の治療では制御が不十分であることが多く集学的な治療が必要である。筆者らは,2013年より骨転移Cancer Boardを組織し,転移性脊椎腫瘍の集学的治療に取り組んでおり,われわれの治療アルゴリズムを紹介し,その成績について報告する。
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