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特集 骨折治療の現在地を知る!
Ⅴ.高齢者・脆弱性骨折
続発性骨粗鬆症の診断と治療update
-―皆さん,見逃してませんか?―
Update on the diagnosis and treatment of secondary osteoporosis;Everyone, are you overlooking secondary osteoporosis?
野津 雅和
1
,
山内 美香
2
Masakazu NOTSU
1
,
Mika YAMAUCHI
2
1島根大学医学部,内科学講座内科学第一
2栄宏会小野病院,骨代謝疾患研究所
キーワード:
Secondary osteoporosis
,
Glucocorticoid-induced osteoporosis
,
Treatment of secondary osteoporosis
Keyword:
Secondary osteoporosis
,
Glucocorticoid-induced osteoporosis
,
Treatment of secondary osteoporosis
pp.549-555
発行日 2024年4月30日
Published Date 2024/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002967
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続発性骨粗鬆症を適切に診断し介入できれば骨折リスクの低減に寄与する。グルココルチコイド投与の有無や,関節リウマチなどの併存疾患について問診で確認する。骨量減少の程度が年齢に不相応に高度である,本来骨折しにくい部位を骨折する,骨折回数が不自然に多い,治療薬への反応が鈍いなどの特徴は続発性骨粗鬆症を疑う契機となる。Alb,Ca,リン,副甲状腺ホルモン(PTH)などの血液検査が続発性骨粗鬆症の診断の助けとなる。続発性骨粗鬆症の治療として,クッシング症候群や原発性副甲状腺機能亢進症など原因疾患の根治は骨量および骨質の改善につながる。併存疾患の根本的な解決ができない場合,病態に応じた介入を行う。PTH過剰をきたす原発性副甲状腺機能亢進症ではPTH1受容体作動薬を避ける,未治療の骨軟化症は骨吸収抑制薬の投与前に骨軟化症自体の治療を行うなど,骨粗鬆症の原因を把握することができれば適切な治療方針を選択できる。
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