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特集 骨折治療の現在地を知る!
Ⅴ.高齢者・脆弱性骨折
二次性骨折予防を目指した最新の骨粗鬆症治療update
-―どの薬を使うべきか―
The latest osteoporosis treatment update for prevention of secondary fractures;which drugs should be used?
萩野 浩
1
Hiroshi HAGINO
1
1独立行政法人労働者健康安全機構 山陰労災病院,リハビリテーション科
キーワード:
Anabolic drug
,
Antiresorptive drug
,
Fracture risk
Keyword:
Anabolic drug
,
Antiresorptive drug
,
Fracture risk
pp.557-566
発行日 2024年4月30日
Published Date 2024/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002968
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脆弱性骨折は年齢によって発生する部位に特徴があり,骨折部位によって二次性骨折発生リスクが異なる。治療薬は窒素含有ビスホスホネート薬,抗RANKL抗体薬,選択的エストロゲン受容体モジュレーター薬(SERM),副甲状腺ホルモン1型受容体作動薬,抗スクレロスチン抗体薬,活性型ビタミンD3薬の6種類から選択する。その薬剤選択は,骨折リスクに応じて選択されることが勧められ,骨折リスクが低い症例ではSERMが,骨折リスクが高い症例では骨吸収抑制薬が,骨折リスクが極めて高い症例ではまず骨形成促進薬の選択が推奨される。さらに患者の安静度や合併症,服薬コンプライアンスを考慮して薬剤や投与経路,投与頻度を決定する。治療薬の骨癒合への影響に関して,骨吸収抑制薬は骨折後,どの時期に投与を開始しても骨癒合遅延を生じないとされる一方で,副甲状腺ホルモン1型受容体作動薬は骨折治癒に対する有用性が期待されているものの,今後さらなる検討が必要である。
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