Japanese
English
特集 骨折治療の現在地を知る!
Ⅳ.治療指針・治療戦略
ピロン骨折に対する最新の治療指針・治療戦略
Treatment guideline and strategy for pilon fracture
依光 正則
1
Masanori YORIMITSU
1
1岡山大学学術研究院医歯薬学域,運動器外傷学講座
キーワード:
Staged treatment
,
Articular surface reduction
,
Plate fixation
Keyword:
Staged treatment
,
Articular surface reduction
,
Plate fixation
pp.541-548
発行日 2024年4月30日
Published Date 2024/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002966
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
ピロン骨折は治療に難渋するまれな骨折であり,軟部組織合併症を低減し,かつ関節面の解剖学的再建と骨幹端部の機能的再建を行う必要がある。重度の骨折では,段階的治療が推奨されており,初期には創外固定を用いて足関節をまたいで牽引をかけて固定し腫脹が軽減した後に内固定に変更する。足関節に対しては,様々なアプローチ方法があり,組み合わせによって全周性に展開可能である。軟部組織損傷を避けた上で関節面を直視下に整復し,プレートを設置しうる最適の方法を選択する必要がある。プレートの設置場所は骨幹端の転位の方向,関節面の粉砕の程度とパターンによって前外側,内側にメインを置くかを決定する。典型的には前外側部に関節面の圧潰を生じることが多く,前方からの展開が優れている。後果は整復の指標となる部位であり,大きく転位した後果骨片は最終内固定に先立って固定を行うことで整復の質を改善することができる。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.