骨粗鬆症マネジメントupdate
続発性骨粗鬆症 ステロイド性骨粗鬆症
田中 良哉
1
1産業医科大学 医学部第1内科学講座
キーワード:
Diphosphonates
,
Glucocorticoids
,
患者管理
,
骨粗鬆症
,
Alendronate
,
骨組織リモデリング
,
診療ガイドライン
,
Risedronic Acid
Keyword:
Risedronate Sodium
,
Diphosphonates
,
Patient Care
,
Glucocorticoids
,
Osteoporosis
,
Practice Guidelines as Topic
,
Bone Remodeling
,
Alendronate
pp.123-128
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2017232566
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
合成グルココルチコイド(副腎皮質ステロイド薬)は,強力な抗炎症作用と免疫抑制作用を有し,膠原病,腎疾患など幅広い領域の多様な疾患の治療に汎用される.しかし,ステロイド薬は,コルチゾールと共通の核内受容体に結合して,糖,脂質,骨等の代謝異常を必発する.ステロイド薬による骨代謝異常症はステロイド性骨粗鬆症と呼ばれる.副作用の1/4を占め,患者数は150万人以上とされる.骨粗鬆化に伴う脆弱性骨折は,ステロイド薬の開始後早期から発生し,治療のピットフォールである.日本骨代謝学会は,「ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン」2014年版を策定した.一般的指導に加えて,危険因子を点数化して管理・治療の推奨基準を示し,骨密度を測定せずともいっそう的確かつ容易に使用できる内容となった.薬剤により骨折発生率を抑制できることも明確である.ステロイド性骨粗鬆症は処方された薬剤による副作用であり,的確な管理と治療が必要である.
Copyright © 2017, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.