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特集 骨折治療の現在地を知る!
Ⅳ.治療指針・治療戦略
橈骨遠位端骨折治療の変遷と現在地
-―各時代の最新治療は誰に何をもたらしてきたのか?―
Changes in distal radius fracture treatment and where we are now;who and what has the latest treatment in each era brought?
善家 雄吉
1
Yukichi ZENKE
1
1産業医科大学病院,外傷再建センター
キーワード:
Distal radius fracture
,
Historical evolution of the treatment
,
Future prospects
Keyword:
Distal radius fracture
,
Historical evolution of the treatment
,
Future prospects
pp.509-520
発行日 2024年4月30日
Published Date 2024/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002963
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橈骨遠位端骨折は,救急外来における全骨折の約20%を占め,発表されたレビュー文献は過去5年間で1,000編以上と,われわれ整形外科医にとって遭遇する機会の多い重要な骨折の一つといえる。根拠に基づいた医療の実践には,多くの臨床論文から常に知識を得る必要があるが,過去に行われてきた治療の変遷を知ることも重要である。まずバックグラウンドとして,筆者が過去に自ら経験してきた橈骨遠位端骨折治療の変遷についてその根拠とともに述べた。次に,各時期におけるclinical questionを解決するために行ってきた臨床の実際についてまとめた。そして,現在地を知るためには,最近の文献上のトピックスをレビューする必要があるが,本邦での報告に関しては,日手会誌と骨折誌の傾向の違いについて検討した。また,海外での報告に関してはシステマティック・レビューの手法を用いて近年の論文の傾向を調査し,今後のトレンドについても予測した。
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