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特集 手・手関節鏡手術の現状と未来
橈骨遠位端骨折に合併する舟状月状骨靱帯損傷の関節鏡診断と治療
Arthroscopic diagnosis and treatment for scapholunate ligament injury associated with distal radius fracture
鈴木 大介
1
,
小野 浩史
1
,
面川 庄平
2
Daisuke SUZUKI
1
,
Shohei OMOKAWA
2
1西奈良中央病院,整形外科・手外科センター
2奈良県立医科大学,手の外科学講座
キーワード:
Distal radius fracture
,
Scapholunate ligament injury
,
Arthroscopy
Keyword:
Distal radius fracture
,
Scapholunate ligament injury
,
Arthroscopy
pp.15-21
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000307
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要旨:橈骨遠位端骨折に合併する舟状月状骨(SL)靱帯損傷の診断・治療について,筆者らの行ってきた研究結果を概説した。① 受傷機転,骨折形態,術前の橈骨アライメント,関節内骨折の転位などからSL靱帯損傷を予測することは困難である。② Geissler分類grade Ⅲ以上のSL不安定性の予測因子としてSL角の増大が挙げられるが,診断能は低い。③ Geissler分類grade Ⅲを術前画像から予測することは難しい。④ Geissler分類grade Ⅳ以上のSL不安定性の予測因子としてSL間距離の増大が挙げられる。⑤ SL間距離は単純X線を用いて計測するよりもcoronal CTを用いて計測する方が診断精度,信頼性ともに優れている。⑥ 若年者においてGeissler分類grade Ⅲ以上のSL不安定性に対する一期的治療介入の短期成績はおおむね良好である。
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