Personal View
Fully autonomous robotic surgeryは実現するのか?
工藤 理史
1
Yoshifumi KUDO
1
1昭和大学医学部,整形外科学講座
pp.219-219
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002892
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現在,医療にかかわらず様々な分野で人工知能(AI)やロボット技術の応用が進んでいる。画像診断においては既に人間よりもAIの方が勝っているというデータも散見される。外科手術領域においても同様で,整形外科分野におけるロボット手術は普及しつつあり,将来的には多くの部分が人間と置き換わるのではないかとの見方もある。本当にそうだろうか? ご存知の通りダビンチに代表される現在のロボット手術はあくまでもロボット支援手術(robotic-assisted surgery)であり,完全なるロボット自動手術(fully autonomous robotic surgery)ではない。これは自動車の自動運転技術と似たことで,完全なる自動運転が広く普及するために解決すべき問題はロボット技術の問題だけではなく,人間(医師・患者両方)側の認識やコスト面の問題,事故に対する法整備が追いついていないことの方がむしろ大きな障壁になっていると思われる。
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