Japanese
English
臨床
2型糖尿病と肥満を合併した変形性膝関節症に対する経口セマグルチドを用いた減量効果
Efficacy of weight loss induced by oral semaglutide for obese patients with type 2 diabetes and osteoarthritis of the knee
戸田 佳孝
1
,
増田 研一
2
Yoshitaka TODA
1
,
Kenichi MASUDA
2
1戸田整形外科リウマチ科クリニック
2関西医療大学,スポーツ医科学研究センター
キーワード:
Osteoarthritis
,
Knee
,
Semaglutide
Keyword:
Osteoarthritis
,
Knee
,
Semaglutide
pp.979-982
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003067
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要旨:変形性膝関節症(膝OA)に対する減量療法では体重減少よりも体脂肪率の減少の方が症状を改善させる。糖尿病薬であるセマグルチドは筋肉量を減らさずに脂肪量を減少させる。本研究ではヘモグロビンA1cが6.0%以上で糖尿病を合併した膝OA患者24例を無作為に以下の2群に分けた。セマグルチドを1日1回8週間服用するセマグルチド群(12例)と還元麦芽糖を服用するプラセボ群(12例)である。両群とも併用療法として筋力強化運動と2週ごとにヒアルロン酸関節内注射を行った。その結果,セマグルチド群はプラセボ群に比べて8週間治療前後でのLequesne重症度指数の改善点数(p=0.042),BMIの減少量(p=0.047)および体脂肪率の減少量(p=0.041)が有意に多かったが,体重の減少量に有意差はなかった(p=0.44)。以上より,糖尿病と肥満を合併した膝OA患者に対するセマグルチドを用いた減量法は筋肉量を減少させずに体脂肪を減少させる点で合目的的であると結論した。
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