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特集 腰痛診療の深化―“標準” と “こだわり” を知り診療に生かす
腰椎分離症と腰痛
Management for low back pain due to lumbar spondylolysis
加藤 欽志
1
Kinshi KATO
1
1福島県立医科大学,整形外科学講座
キーワード:
Lumbar spondylolysis
,
Low back pain
,
Conservative therapy
Keyword:
Lumbar spondylolysis
,
Low back pain
,
Conservative therapy
pp.891-901
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002637
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要旨:腰椎分離症は関節突起間部の疲労骨折により生じる。スポーツ活動に取り組む発育期の患者において,腰痛の原因となる代表的な疾患である。競技動作の反復による力学的ストレスの蓄積が腰椎分離症の発症に大きく関わっており,競技中や競技後に腰痛を自覚することが多い。保存療法が第一選択であり,腰部への伸展・回旋負荷を最小限にしながら競技動作を遂行させることが要求され,他職種との連携が極めて重要である。治療方針の決定には,骨癒合に影響する身体的因子や,スポーツ活動に関連する社会的背景など,考慮すべき事柄が多い。自己判断が十分にできない発育期の患者に対して,自分の身体をマネジメントできるように導くことが,確実な復帰と再発予防に重要であり,患者自身に「身体との対話力」を学習してもらう必要がある。
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