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特集 脊椎脊髄領域の画像診断―最新の知識と進歩
Ⅳ.小児脊椎脊髄疾患の画像診断:実践編
環軸関節回旋位固定における画像診断
Diagnostic imaging in atlantoaxial rotatory fixation
石井 賢
1
Ken ISHII
1
1慶應義塾大学医学部,整形外科学教室
キーワード:
Atlantoaxial rotatory fixation(AARF)
,
Facet deformity
,
Remodeling
Keyword:
Atlantoaxial rotatory fixation(AARF)
,
Facet deformity
,
Remodeling
pp.621-627
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002555
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要旨:環軸関節回旋位固定は小児に発症する斜頚の代表的な疾患である。急性期の多くは保存療法で自然軽快するが,斜頚が遷延すると椎間関節の変形などを生じて治療に難渋することがある。したがって,可及的早期の正確な診断が重要であり,急性期であればあるほど治療が奏功し,予後が良好である。診断には単純X線像,ダイナミック低線量computed tomography(CT),magnetic resonance imaging(MRI)などが用いられる。治療方針の決定には,再構築・3D-CTによる第1-第2頚椎(C1-C2)間の可動性と骨性癒合の有無,椎間関節変形(C2 facet deformity)の有無,C1 lateral inclinationの程度などが重要である。C2 facet deformityは整復後の再発危険因子であり,従来は手術療法が実施されていた。近年では徒手整復後の外固定によりfacet deformityのリモデリングが報告されており,これを指標として行うリモデリング療法は,究極の低侵襲治療であり,広く普及している。
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