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特集 上位頚椎疾患・外傷の病態と治療
環軸関節回旋位固定の病態と治療
Pathology and treatment of atlantoaxial rotatory fixation
磯貝 宜広
1,2
,
船尾 陽生
1,3
,
石井 賢
1,2,3
Norihiro ISOGAI
1,2
,
Haruki FUNAO
1,3
1国際医療福祉大学医学部,整形外科学教室
2国際医療福祉大学三田病院,整形外科
3国際医療福祉大学成田病院,整形外科
キーワード:
Atlantoaxial rotatory fixation(AARF)
,
Remodeling therapy
,
Closed reduction
Keyword:
Atlantoaxial rotatory fixation(AARF)
,
Remodeling therapy
,
Closed reduction
pp.1159-1163
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002254
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要旨:環軸関節回旋位固定(AARF)は小児に急性発症する斜頚の代表的な疾患である。急性期の多くは保存療法で自然軽快するが,時として斜頚が遷延すると環軸関節の変形を生じて治療に難渋することがある。急性期は,炎症を伴う早期の炎症期と,その後の拘縮期で病態が異なる。治療方針も炎症期であれば安静,拘縮期であれば牽引療法や可動域訓練が推奨される。また環軸関節面に変形をきたした陳旧例に対して行われるリモデリング療法は,非常に高い奏功率を示す低侵襲な治療法である。一方,成人発症のAARFは非常にまれであり,高エネルギー外傷によって生じることが多い。小児と成人では疾患の病態が異なり,患者によって適切な治療選択が必要である。
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