発行日 2002年10月1日
Published Date 2002/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003072488
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
8歳女児.約9ヵ月前,遊んでいる最中に頸部痛が出現し,斜頸位を呈するようになった.近医による介達牽引は無効であった.初診時,左回旋の強い制限を認め,右斜頸位,いわゆるcock robin positionを呈していた.単純X線像は斜頸位をとり,環椎に対し,軸椎がねじれの位置にあった.CT所見では,環椎は軸椎に対して回旋位をとり,それは,3-D CTでより明らかであった.環軸関節回旋位固定の遷延治癒,あるいは長期化例と診断し,頸部筋群の痙縮の除去を目的に3週間の持続介達牽引を行ったが,症状に変化はなく,徒手整復術を行った.術後は3週間のギプス固定とした.整復後,CT,および3-D CTでも回旋位は軽快し,以後,再発なく経過している
©Nankodo Co., Ltd., 2002