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特集 脊椎脊髄領域の画像診断―最新の知識と進歩
Ⅱ.成人の脊椎脊髄疾患の画像診断
腰痛の画像診断全般
Common diagnostic imaging of low back pain
中村 正隆
1
,
大谷 晃司
2
Masataka NAKAMURA
1
,
Koji OTANI
2
1いわき市医療センター,整形外科
2福島県立医科大学,整形外科学講座
キーワード:
Low back pain
,
Roentgenogram
,
Diagnostic imaging
Keyword:
Low back pain
,
Roentgenogram
,
Diagnostic imaging
pp.519-524
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002542
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要旨:成人の腰痛の画像診断では,最終的にはX線・CT・MRI検査などを組み合わせて総合的に判断する必要がある。最初に評価することの多い単純X線で得られる情報は多い。まず,ABC’sの順に系統的に読影を行う。軟部組織陰影では,腸腰筋陰影や大動脈の石灰化も評価すべきである。症例に応じて,腰椎だけではなく全脊柱や股関節の撮像や,前屈位・後屈位や臥位・座位などを組み合わせて不安定性を評価することも重要である。画像上の所見は必ずしも患者の症状の原因であるとは限らないことに留意すべきである。すなわち,患者の訴え,身体所見,そして画像所見の3者を勘案して診断を下すべきである。重篤な外傷,神経障害,感染や腫瘍の存在を疑う場合には,単純X線検査に引き続き,CTやMRI検査を行う必要がある。
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