スポーツ障害と腰痛

Sports injuries and low back pain

要旨：スポーツ障害の発生メカニズムは，年齢や性別などの内的因子や外環境などの外的因子，発生状況の複雑な相互作用によって生じている。このため，スポーツ障害の発生原因を身体機能などの内的因子だけでなく，アスリートが行うスポーツ動作にも注目し，腰部へのメカニカルストレスを考慮することが重要である。また，アスリートの腰痛を診る際には，適切な評価方法が必要となる。腰椎椎弓疲労骨折は，固定などにより局所の構造学的治療を行っても，原因動作を修正しないと腰痛が再発する場合が多く，動作変容も含めた介入が必要になるときがある。