Japanese
English
特集 骨端症の現状と実際
Perthes病の画像診断
Imaging in the diagnosis of Legg-Calvé-Perthes disease
中村 幸之
1
,
和田 晃房
2
Tomoyuki NAKAMURA
1
,
Akifusa WADA
2
1福岡市立こども病院,整形・脊椎外科
2佐賀整肢学園こども発達医療センター,整形外科
キーワード:
Legg-Calvé-Perthes disease
,
Diagnosis
,
MRI
Keyword:
Legg-Calvé-Perthes disease
,
Diagnosis
,
MRI
pp.1275-1280
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002283
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要旨:Perthes病は小児期に発症する大腿骨頭の阻血性壊死で,罹患した骨頭は修復されるが,圧潰が進行すれば変形を残す。小児の股関節疾患は,膝関節周囲の痛みを訴えることがあるため,大腿や膝関節痛を訴える患児では,本疾患を疑う必要がある。超音波検査は下肢痛のスクリーニングに有用で,Perthes病では関節水腫を伴うことが多い。発症初期の単純X線像は変化が乏しいが,骨頭の側方化やcrescent signを認めることがある。病期によって所見は大きく変化し,徐々に骨端の変形が進行する。造影MRIで,血流のない骨端は造影効果が乏しいことで診断が確定する。壊死範囲や圧潰の程度によって治療成績は左右され,Catterall分類やLateral pillar分類を用いて予後を判定する。治療成績はStulberg分類を用いて,骨頭の変形や関節適合性により評価する。壊死した骨頭の変形を防ぐためには,患者の症状からPerthes病を疑い,正しい画像診断により早期に治療を開始することが重要である。
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