Japanese
English
特集 骨端症の現状と実際
Perthes病の病態・基礎研究と新規治療戦略
Possible pathogenesis of Legg-Calvé-Perthes disease, related recent basic researches and the current treatment strategy
山口 亮介
1
Ryosuke YAMAGUCHI
1
1九州大学,整形外科
キーワード:
Legg-Calvé-Perthes disease
,
Animal model
,
Interleukin-6
Keyword:
Legg-Calvé-Perthes disease
,
Animal model
,
Interleukin-6
pp.1281-1283
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002284
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要旨:Legg-Calvé-Perthes病(以下,Perthes病)は小児期の特発性大腿骨頭壊死症で,好発年齢期に生じる骨頭内血行動態変化にいくつかの要因が関与して発生する多因子疾患と考えられている。Perthes病の治療戦略として,骨頭変形を残さないことに加え,骨壊死修復を促進し数年間に及ぶ治療期間の短縮を目指すことが,患児と家族の負担を減らす重要な点である。近年の基礎研究では,仔豚Perthes病モデルとマウス骨壊死モデルが主に使用されている。骨頭変形予防には免荷が重要であることや,若年であるほど骨壊死修復が良好であるといった臨床的知見を支持する研究結果が報告されている。また近年は局所でのinterleukin-6(IL-6)上昇が注目されており,動物モデルでIL-6抑制による骨壊死修復促進効果が確認されていることから,抗IL-6受容体抗体が新しい治療選択肢として期待されている。
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