Japanese
English
特集 骨端症の現状と実際
Kienböck病の診断と治療
Diagnosis and treatments of Kienböck’s disease
坪川 直人
1
Naoto TSUBOKAWA
1
1新潟手の外科研究所
キーワード:
Kienböck’s disease
,
Diagnosis
,
Osteotomy
Keyword:
Kienböck’s disease
,
Diagnosis
,
Osteotomy
pp.1265-1273
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002282
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要旨:Kienböck病の原因は未だに判明していない。解剖学的な月状骨の形態,骨内血行,尺骨バリアントなどの誘因に加え,従来青壮年の肉体労働者の繰り返しによる骨障害や,高齢者の女性患者も多く,骨粗鬆症の関与も推察される。単純X線分類では改訂Lichtman分類が用いられている。CTでは月状骨骨折線や分節化,関節鏡では関節内の軟骨の状態,変形性関節症の状態が把握できる。またMRIでは骨内血行が観察でき,月状骨が生存しているのか壊死なのか,また血行回復状況にあるかの判断が可能である。治療方法はLichtman分類に沿って選択されている。月状骨の軸圧を下げる,橈骨短縮術,尺骨短縮術,有頭骨短縮術のほか,月状骨の血行を再建する,血管束移植,血管柄付き骨移植術,ステージが進んだ状態では月状骨切除,スペーサーの挿入,さらに関節症が進んだ状態では手根骨近位列切除,部分手根骨固定術,手関節固定術が行われている。
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