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特集 末梢神経―Current Concept in 2022
Ⅹ.最近の話題
末梢神経外科領域におけるロボット手術の現状と今後の展望
Current use of robotics in peripheral nerve surgery and its future prospect
市原 理司
1
,
石島 旨章
2
Satoshi ICHIHARA
1
,
Muneaki ISHIJIMA
2
1順天堂大学医学部附属浦安病院,整形外科・手外科センター
2順天堂大学医学部,整形外科学講座
キーワード:
Robotic microsurgery
,
Endoscopic microsurgery
,
Haptic feedback
Keyword:
Robotic microsurgery
,
Endoscopic microsurgery
,
Haptic feedback
pp.707-713
発行日 2022年4月30日
Published Date 2022/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002143
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要旨:ロボット手術は,これまで内視鏡下手術を中心に盛んに行われてきた。欧米では,末梢神経外科領域でもロボティックマイクロサージャリーの有効性が多く報告されているが,内視鏡下で行うマイクロサージャリーの有効性を報告しているのみで,微小血管吻合,神経縫合,リンパ管吻合などの,真の意味での繊細なマイクロサージャリーでの有効性は示されていない。背景として,現存する手術用ロボットが腹腔鏡などの内視鏡手術用に開発されたため,微細なマイクロサージャンの手の動きを再現できていないこと,マイクロサージャリーの際に必要と考えられているハプティックフィードバック(標的臓器の触覚)が手術用ロボットでは得られないこと,従来のマイクロサージャリーと異なる姿勢で手術を行わざるをえないことなどが考えられる。今後,ロボット手術が本邦の末梢神経外科領域で導入されるために,われわれは何をすべきかを再検証するときがきた。
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