Japanese
English
特集 末梢神経―Current Concept in 2022
Ⅸ.下肢の末梢神経障害
梨状筋症候群
-―診断のポイント,保存療法・手術療法―
Piriformis syndrome;diagnosis and operative and non-operative treatment
三木 健司
1
Kenji MIKI
1
1大阪行岡医療大学,医療学部
キーワード:
Neuropathic pain
,
Entrapment syndrome
,
Nociplastic pain
Keyword:
Neuropathic pain
,
Entrapment syndrome
,
Nociplastic pain
pp.691-698
発行日 2022年4月30日
Published Date 2022/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002141
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:梨状筋症候群は殿部痛を主体とする病態であるが,その病態は坐骨神経が梨状筋によって絞扼され症状が出現する絞扼性神経障害である。しかし,症状自体が曖昧なことが多く,その診断には慎重を期す必要性がある。誘発テストと神経支配領域の疼痛,しびれ,深部腱反射,電気生理学的検査を組み合わせての診断が必要である。最近ではエコー下神経ブロックの手技が確立しているため,基本的には保存療法を原則とするべきである。運動療法も効果的とされており,薬物療法・神経ブロックなどの侵襲的治療だけでなく運動療法も加えるべきである。手術療法の成績は安定しないので可能な限り避けるべきである。手術に関しては痛みやしびれなどの自覚症状ではなく,深部腱反射および神経伝導速度などの器質的所見を確認の上,手術経験の豊富な専門施設への相談が必要である。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.