発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006128139
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50歳男.左臀部と左下肢に誘因なく疼痛としびれが出現し,腰椎椎間板ヘルニアとして約2ヵ月の保存的治療を受けるも改善しなかった.初診時,左坐骨神経領域に圧痛を認め,左下肢伸展挙上テスト60°,左アキレス腱反射の低下を認めた.下肢の筋力低下はなかった.腰椎単純X線像にて異常所見を認めず,腰椎MRIではL5/S1椎間板の軽度突出像を認め,背髄造影像では左S1神経根の途絶像を認めた.腰椎椎間板ヘルニアと診断し,約60日間の入院による保存的治療を行ったが症状に変化はなく,Love法による手術を行うも依然として症状は改善せず,Freibergテスト陽性であったことから梨状筋症候群を疑い,骨盤部CTを施行したところ,左側の坐骨神経の走行に一致して左梨状筋の機械的な圧痕像と思われる所見を得た.以上から梨状筋症候群を疑い梨状筋ブロックを施行したが効果は1日しかなく,梨状筋切離術を施行したところ,症状は消失した
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