Japanese
English
特集 末梢神経―Current Concept in 2022
Ⅲ.手術方法
神経誘導術
Peripheral nerve regeneration
岡本 秀貴
1
,
上用 祐士
1
,
五十棲 秀幸
1
,
服部 勇介
1
,
村上 英樹
1
,
川口 洋平
1
Hideki OKAMOTO
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科,整形外科
キーワード:
Artificial nerve
,
Collagen
,
Regeneration
Keyword:
Artificial nerve
,
Collagen
,
Regeneration
pp.549-555
発行日 2022年4月30日
Published Date 2022/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002122
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要旨:末梢神経欠損に対しては自家神経移植が行われてきたが,ドナーとして神経を採取された部位の手術瘢痕や支配領域に知覚障害を生じることと,ドナーの供給量に限界があることから動静脈や筋肉などの生体材料を用いた神経誘導術の研究が1890年代から行われてきた。1980年代からは様々な素材の人工神経が開発されてきた。本邦で使用可能な人工神経はナーブリッジ®とリナーブ®であり,どちらも優れた人工神経である。術者の使いやすさ,移植する部位や欠損の大きさなどを考慮して使い分ければよい。末梢神経損傷で神経の両端が緊張なく寄せられないときには神経誘導術の良い適応である。末梢神経損傷を最もきたしやすい部位は手指であり,指伸展位で末梢神経断端同士のギャップが1mmでもあれば神経誘導術を行うべきである。仮にギャップが0mmであってもリナーブ®やナーブリッジ®の外套のみを用いて,神経縫合部の保護剤として癒着防止のために用いるのもよい。
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