Japanese
English
特集 末梢神経―Current Concept in 2022
Ⅲ.手術方法
神経端端縫合
End to end neurorrhaphy
神田 俊浩
1
Toshihiro KANDA
1
1聖隷浜松病院,上肢外傷外科
キーワード:
Misdirection
,
Epineural suture
,
Funicular suture
Keyword:
Misdirection
,
Epineural suture
,
Funicular suture
pp.541-548
発行日 2022年4月30日
Published Date 2022/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002121
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要旨:神経縫合の治療成績は,損傷高位や損傷程度,患者の年齢や基礎疾患,修復までの期間などが影響するが,もちろん縫合技術も影響する。縫合法には神経上膜のみを縫合する神経上膜縫合,神経線維束を分けて適合する神経線維束同士を縫合する神経線維束縫合,神経上膜と周膜とに同時に糸をかけ縫合する神経上膜周膜縫合がある。筆者は受傷後可及的早期に神経上膜縫合による神経修復を行っている。神経縫合ではmisdirectionの回避が重要であるため,縫合の際は断端におけるfunicular patternを観察し,同一の神経線維束が相対するように合わせて縫合する必要がある。欠損などにより縫合部の緊張が強い場合は端端縫合を断念し神経移植を考慮する。縫合部から神経線維束がはみ出したり,bucklingやgapを生じたりしないよう注意が必要である。神経縫合後は縫合部に緊張がかからない肢位での外固定を3週間程度行い,徐々に可動域改善をはかる。
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