腺性悪性末梢神経鞘腫瘍の1例

Glandular malignant peripheral nerve sheath tumor arising in a patient without neurofibromatosis type 1；a case report

要旨：悪性末梢神経鞘腫瘍は悪性軟部腫瘍の約5～10％を占める予後不良疾患である。様々な亜型が存在し，極めてまれな腺性悪性末梢神経鞘腫瘍の1例を経験した。本症例は神経線維腫1型の既往がなく，また太い神経発生でない点が典型例と異なるが，術後21週時点で再発転移なく生存している。腺性悪性末梢神経鞘腫瘍は，症例が極めて少なく，予後因子など報告されておらず，今後の症例蓄積が重要である。